がんは大きくなり周囲に進行し、圧迫します。耳、鼻、口、のど、首などに違和感、痛み、しこり、出血、難聴、鼻づまりなどが1週間してもよくならなければ耳鼻いんこう科の受診をお勧めします。

がんの進行度（局所、頸部リンパ節、遠隔転移）を、内視鏡、画像診断（PET：陽電子放出断層撮影検査を含む）で正しく評価します。適切ながんの治療範囲が設定できれば、治療もれをなくし、がん周囲の正常組織の損傷、機能障害を最小限にします。また頭頸部以外のがん（同時重複がん）の併発も考慮します。そこで重複がんの頻度の高い食道・胃の内視鏡検査が欠かせません。

内視鏡検査機器で患者様の所見を撮影しその画像を保管します。受診ごとに所見を記録し、比較することは正しい診断をくだすために重要です。したがって症状が続く場合は費用がかかりますが、定期的な内視鏡検査をお勧めします。これらの結果は患者様とクリニックですべて共有させていただきます。

適切な診断をするためにCT（コンピュータ断層撮影）検査、MRI（磁気共鳴画像）検査、頸部超音波検査などをお勧めする場合があります。画像検査の機器、技術、精度は日々進歩しています。画像検査は専門医がいる施設に検査をお願いし、画像検査の記録と報告書をもとに評価します。これらの画像検査の結果は患者様に説明するだけでなく、資料を患者様とクリニックで共有させていただきます。

①手術（外切開、経口的）

②放射線（三次元原体照射、強度変調放射線、重粒子線、陽子線、定位放射線、小線源）

③薬物療法（化学療法剤、分子標的薬剤、免疫チェックポイント阻害剤）

過去の臨床試験の結果をもとにこれらの治療を組み合わせて効果と副作用が予想できる標準治療が作成されました。 標準治療を考慮して治療の選択肢を提案します。したがって適切な治療法の説明には過去の臨床試験の知識が欠かせません。

他施設の治療を必要とする患者様は、ご希望の施設あるいは私たちのクリニックで適切と考える施設へご紹介します。

他施設へご紹介した患者様でも、治療内容についての診療情報提供書を持参いただければ治療を行った施設とともに私たちのクリニックでも経過観察させていただきます。

セカンドオピニオンを希望される方は現在治療を受けている施設からの診療情報提供書、画像検査記録、画像検査診断報告書、病理診断報告書をお持ちください。セカンドオピニオンは通常の診察とは異なります。これらの資料をもとにがんの相談を受ける外来です。したがって保険外診療で自費診療となります。

料金（税込み）：60分まで　11000円、延長30分ごとに5500円